4姉弟のハハ日記

1997年生1娘、2000年生2娘、2002年生3娘、2005年生4太の過去日記

絵本「大きな森のおばあちゃん」天外伺朗著

2週間に1度のペースで、図書館から20冊くらい、本を借りてきます。

ほとんど、1娘のための本です。

その中に、素敵な本がありました。

 


アフリカの象は、普通、家族単位で群れを作るそうです。

ところが、干ばつなどの危機があると、
千頭もの象が集まってきて、とても大きな群れになり、
年長の象の、経験と智恵を頼りにして、水と緑を求めて大移動をするのだそうです。


 以前、ケニアで干ばつが起こったとき、
そうして、多くの象が森を求めて移動してきました。

実話だそうです。

環境保護団体は、わずかに残った森が
多くの象の食糧として、絶滅させられる、と危惧しました。

そのため、森に入る前に象の半分を殺して森を守る、という意見が出ました。

この意見は、反対も多く、実行されずに、多くの象が 森に入りました。


はじめは、象が餌とするので、どんどん森が減り、森の絶滅が心配されました。

ところが、群れのリーダーだったおばあさん象が、森を出て、遠ざかりました。

それに従う様に、年長の象が、何頭も森を出て行きました。


象は、1日食事をしないと、死ぬのだそうです。

森を出た多くの象は、遠くで、死んでいきました。

見渡す限り、何千頭もの象の死がいが広がる、悲惨な光景だったそうです。


しかし、森は小さくなりましたが、若い象は生き残ることができ、
森も象も、滅びませんでした。


数年後、大雨が降りました。

雨の後、象の亡き骸から、緑が生まれてきました。

森に入って、たくさんの植物を食べて、象は死んでいったので、
お腹の中に植物の種が沢山あり、象の亡き骸が、植物の栄養となって育ったのでした。

そうして森は、前よりも、ずっと大きく広がる森になったそうです。

そして育った森のおかげで、また、次の干ばつには、
もっと多くの動物が、生き延びる事が出来るでしょう。


象を間引こうとした、人間の浅はかな考えなど太刀打ちできない、
自然の生命の大きな営みです。

 

絵本は、この実話をもとに、象を主人公にして
命の繋がりや変化の素晴らしさを、語っています。

素敵なお話でした。

 

大きな森のおばあちゃん

大きな森のおばあちゃん