2004年9月9日児童文学作家:村山早紀さん
最近、図書館で1娘のためによく本を借ります。
気になる本があれば、私も読んだりします。
そういう児童向けの本の中で、特に心に残った作品達がありました。
先日、ふと、図書館で見てみると、なんとみんな同じ作者さんだったんです。
びっくり。
そういえば、そういう作風っていうか、根っこにあるものは同じかも。
これはもう、作者さんに魅かれてるんだなぁって思いました。
それが、村山早紀さんです。
「シェーラ姫のぼうけん」「風の丘のルルー」「アカネヒメ物語」などが
シリーズで発刊されてます。
他にも幼児向けの絵本や大人向けの作品も。
主人公は人と違う不思議な力を持ってはいるけれど、
ピュアな心を持った優しくて勇気のある女の子。
出会ったいろんな人たちと、
関わることになった事件を通して、交流を深めていきます。
魔法の存在する世界だし、事件を解決するために魔法の力も借ります。
でも、物語の始めに閉ざして頑なになっていた人の心を開いていくのは、
魔法の力ではなくて、主人公のまっすぐな気持ちに触れるから。
時には胸が痛くなるほど切なかったりするけれど、
最後には口元がホッとほころんで胸が暖かくなります。
人には弱い面も暗い面もあるけれど、良心や勇気だってある。
ちょっと目線を上げて深呼吸をしてみたら、
今まで見えなかった希望が見つかるかもしれない。
そんなふうに、読んだ人を優しく勇気付けてくれます。
傷ついて下を向いていたら、何も言わず、
目の前に暖かいミルクを差し出されるような優しさです。
小中学生向けの作品ですが、
大人でも、かつてのピュアな心を思い出させてくれる、癒される作品です。